双調平家物語〈2〉栄花の巻(1)承前



双調平家物語〈2〉栄花の巻(1)承前
双調平家物語〈2〉栄花の巻(1)承前

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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大化の改新

学校の歴史の授業ではあまりに有名な「大化の改新」中大兄皇子と藤原鎌足が蘇我氏を宮中で抹殺
したとおぼえていれば、ほぼ満点ですね。その後、天皇と朝廷中心の大和の国が建設されて
いきましたと。
しかし、これだけではなにもわかりません。戦争は基本的に領地や領地が生み出す食料や物資を
奪い合うものですが、「大化の改新」の動機がそうであるとはおしえてくれません。
じゃなんだったの?(といっても知るすべもなし。)
そこを橋本的解釈でよませてくれます。角度をかえながらなんども語っています。読み応えあります。
心理分析的にとてもおもしろいです。強力に説得力のある文章で、ほんとにこうだったのでは?
と信じてしまいそうになります。(今となっては、ほんとのことは歴史の彼方にきえさっている
わけで、これを信じてもいいのです。)



天皇家のことをもっと知りたい方に。

天皇家。世界最古の現役王朝にして、無敵の万世一系を誇る稀有な家系。
平成時代となった現代、このファミリーは今、男宮の高齢化と東宮家の男児不在により、存亡の危機に瀕している。
いったいどういうファミリーなのだろう。
日本の歴史にどのようなかかわりをしてきたのだろう。
藤原氏とは何か? 公家と天皇家とはどのようなつながりなのか?
ただ週刊誌ばかり眺めていては物足りない研究意欲旺盛な方、ぜひとも本書を手にとって下さい。
こんな長い物語が母国語で読める幸せをどうかかみしめて下さい。
民間レベルの天皇家研究マニアには、一行一行を舐めるように読みたいような、走る走る(更級日記風)で急ぎ続きを読みたいような、恍惚に浸れること請け合いな書です。
まずは藤原氏の勉強から始めてみませんか。鎌足、不比等の活躍は本書です。
「大化改新」物語

 中国編が終わってやっと平清盛かと思ったらまだまだ真打ちは出てこない。まず「この人を語らずして、我が朝に栄華も盛衰も滅亡もない」で藤原道長の話になるのだが、藤原氏の祖といえば「大化改新」でおなじみ藤原鎌足で、鎌足が「大化改新」で討ったのは蘇我入鹿。というわけで日本編は蘇我氏の話から始まる。

 このへんの周到さというかまどろっこしさは橋本治ならではだが、おかげで日本という国の成り立ちがよくわかる。一体日本に「国」というものが存在したことがあるのか? 天皇に実権があったことはあるのか? 実権がないのなら、何故「万世一系の天皇」なのか? 

 しかしもちろん本書は日本史の講義本ではない。あくまでも「物語」である。蘇我馬子・蝦夷、聖徳太子に藤原鎌足、中大兄皇子と名前だけはおなじみの面々がいきいきと実体を持って迫ってくる。これは極上の物語なのだ。



中央公論社
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